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「超音波画像診断」ー3次元超音波の臨床経験と画像診断ー

藤田保健衛生大学 坂文種報徳曾(バンブンタネホウトクカイ)病院
講師  関谷 隆夫 先生

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 現在の超音波診断でございますが、従来の2次元の残像法、それから3次元法、それから3次元の画像を時間経過で動かすような方法、それから超音波造影剤を使った造影超音波検査、それからドップラー法を使った超音波ドップラー検査、血流を見たり動く物をとらえようというのがドップラーの方法でございます。このようないろいろな方法を使って現在の超音波検査が行われるようになっております。
 特にこの21世紀になりまして、一番エポックメイキングでございましたのは、2次元から3次元になってきたということで今日はこの点を中心にお話をさせていただきたいと思います。
3次元超音波検査の種類
 大きく分けると、コンピュータで3次元の画像を作る方法と、国立循環器医療センターの千葉先生などがおやりになっておりました拡散音響レンズをプローブの先に付けて、そのプローブの超音波が拡散しないようにと通常であれば絞ってあるのですけれども、これに拡散レンズを付けてどちらかというとぼやけた画像を作って取り込む画像を多くして普通の2次元のプローブで見てやろうというのがこちらの方法です。一般的には、現在主流なのがコンピュータを用いて行う方法でございます。
三次元画像作成法 画像化法 特色
コンピュータ処理を用いる方法
全ての画像データ収量後に
演算を行って作製する
任意断画構築
サーフェスレンダリング
ボリュームレンダリング
輝度情報から任意の断画を拡張して表示
画像化する輝度の随値の設定によって、体長や骨格を表示
超音波ビームの手前に設定した始点から視方スクリーンまでの輝度情報に演算を加え立体像を可視化する。物体の断画と内部が同時に描写でき、科学データの可視化技術として最も広く用いられている
超音波ビームの受値毎に演算
を行って、そのまま作製する
リアルタイム
ビームトレーシング法
受値ごとに演算を行うため、走査と合わせて3次元像が作製されリアルタイムに近い表示が可能であるが、専用ブローブが必要で、視点に制限がある。
現在普及しつつある方法である。
拡散音響レンズを用いる方法 超音波ビームの音束を拡張させる 専用の拡散音響レンズが必要で、視点も一方向で
あるが、リアルタイムでの表示が可能で、簡単かつ安価である。
経膣三次元超音波画像の構築法
 現在3次元の画像を作る方法としてコンピュータ内ではどのようなことが行われているか、主に手法としてはボリュームレンタリングという方法を使っております。
volume rendering 手法は、超音波をビームの手前に設定した始点からフィールドデータを貫き、後方のスクリーンにのぶる線上の輝土情報に、ある種の演算を加えて立体像として可視化汁方法である。この手法は、物体の表面積と内部構造が同時に描写できることから、近年科学データの可視化技術として最も広く用いられている。
 私どもが最初に行っておりましたのは,cinememoryという方法で、持田のカラー2です。手でプローブを振って画像を取り込んでこの画像を重ね合わせて3Dな画像を作ろうというものです。
ブローブを走査して
 もう一つは、再構築法(reconstruction法)です。再構築法と申しますのはプローブを自動的に左右に操作して得られた輝度情報を1回超音波の機械の中のコンピュータのメモリに取り込んでしまいまして、座標上の輝度情報を後で作り直して3次元の画像を作ってやるというものでございます。
 それとさらに最も進化した方法としてはray-tracing法といわれていますが、real time bcam tracing法という方法です。持田のMSCなどを中心としました機械でございますけれども、これもプローブの先を自動的に振って観察対象の後方にそのまま画像情報を書き込んでしまうという方法で、これは超音波ビームの送受信ごとに演算を行って輝度情報を画像として書き込みますので、プローブを操作した途端に3Dの画像が出てきてしまうという意味で非常に進化した方法だと考えられいます。
造影剤超音波検査について
これは漿液性嚢胞腺腫の画像ですが、これはベクソンの機械でございますけれども、嚢胞がありまして、嚢胞の内面を非常に平滑にちょうど卵の殻を破って何かつるっとしているというような画像でございます。これは直行3番目の同時に表示したもので3次元の画像がこのように映し出されるというような形になっております。
これは類皮嚢胞腫脾陽嚢胞の症例でございますけれども、通常の2Dで行いますとやや輝度が一定しない嚢胞上の領域の中に音響良い値の強い高輝度領域を伴う典型的な脾陽嚢胞の画像でございます。手で振って、そこの下のカラー2で見てやりますと、ヘアーホールがあるということが分かります。こちらは、ベクソンの機械で再構築法で観察したものでございまして、ちょうど嚢胞部分には多分脂肪滴と髪の毛が浮いているような状態で、あとヘアーホールがちょうどマリモのように描写されております。一目瞭然で出ている模様だということが分かるわけです。
 これは実際に摘出した標本でデルモイドでございます。
嚢胞上の周囲の中に一部高輝度充実性の部分がございます。これを3次元の画像で見てやりますと、表面がやや不整な腫瘤像が読み取れます。このように高輝度充実性の部分があって、これがどちらかというと塊状、何か堅い岩のようなゴツゴツしたようなものがある場合には、多くの場合はもし悪性であれば明細胞癌を疑う必要があるわけでございます。
カラー2で見たものですが、ドップラーで見てやりますと腫瘍の辺縁から腫瘤内に細い血管が出ております。受術の部分に血流像があるということは、これはやはり悪性を疑わざるを得ない。いよいよこれは明細胞癌かなというように思ったわけでございます。
そこの部分の血流像を見てやりますと、血流のRI値は0.40、PRは0.53と非常に低い値を示しています。このようなことから、これは多分悪性腫瘍である。かつ、2Dの画像から多分、明細胞癌が一番疑わしい。ということで、疑ってオペしましたところ、やはり明細胞癌でございました。
これは低輝度な嚢胞上の部分の中に比較的少し堅いような印象の乳頭状の高輝度領域を認めました。後方には音響陰影を認めます。比較的、充実性部分が堅い印象を受けます。
3Dの画像でこの再構築法で見てやりますと、まるで塊状で表面が少し乳頭状にも見えるが、やはり少し堅い印象なのです。実際、僕もこのような症例を初めて見たのですけれども、結果的にadenofibroma、腺線維腫でございます。やはり普通の上皮性の例えば卵巣腫瘍というものと比べますとどうも非上皮性の部分を含んでいるという意味で少し堅いような印象を得られるのかもしれません。
造影剤超音波検査 contrast enhanced ultrasonography
造影剤を生体内(体腔、血液)に注入して行う超音波検査
陽性造影剤 陰性造影剤
超音波と気泡の背質を利用して
コントラストの濃い画像を得る
無エコーの液体を注入して組織の
界面を際立たせた画像を得る
Levovist
ガラクトースの溶解で発生した
微小気泡を、パルミチン酸で
安定化した液体
生理的食塩水/糖水
超音波子宮卵管造影剤
心エコー図検査
超音波血液造影検査
Sonohysterography
胃超音波検査
 卵管は通常2Dの画像でありましても3Dの画像でありましてもあまり観察対象としては超音波の対象としてはよくないのです。と申しますのは内容に液体を含んでおりませんし、非常に画像としては映しにくい。そこで造影剤を使って見てみようということになるわけです。そこで造影超音波検査というのがクローズアップされてまいります。
これは造影剤を生体内、体腔内、血管に注入して行う超音波検査です。
超音波造影剤では2種類の造影剤があります。
 一つは陽性造影剤。超音波で陽性に映るもの。逆に今度、輝度が低く映る陰性造影剤。2種類ございます。一つは陽性造影剤は超音波の基本の性質を利用して、コントラストの強い画像です。実際に使われておりますのはレボビストでございます。これはガラクトースの溶解で発生した微小気泡をパルミチン酸で安定に達した液体ということなのです。これを使って超音波の子宮卵管造影ができるということで最近徐々に行われるようになってまいりました。
 もう一つ、陰性造影剤。これは無エコーの液体を注入して組織の界面を際だたせた画像でsonohysteres graphyなどが最近非常によく行われるようになってまいりました。
超音波式卵管造影について
 超音波造影剤、レボビスト、シエーリングが出しておりますけれども、これだけの液体酸素が非常に高い物ですから、患者さんの負担なんかを考えると確かに超音波で行えば非侵襲的なのですが、実際には画像の良さを考えるとどうしても普通の卵管造影をしてしまうというのが本音です。ですが、例えばオフィスでとにかく卵管の疎通性を見たいという場合は、少なくとも卵管がある程度通っている、もしくは腹内に造影剤が流出するということに関しては、これだけでもかなりよく分かります。
 これは普通のHSGで、これが子宮で、左の卵管は通っている、右の卵管はオクルジョンです。左の卵管はどのように映るかと申しますと、これは子宮の環状断面像ですが、ここに子宮内腔が映りまして、これが卵管峡部で卵管の中を割と早いスピードで造影剤がずっと流れているのが分かります。これは正常なのです。一方、右卵管膜の所ですが子宮腔内には造影剤が卵丘を形しておりますけれども、全然映っていないということでオクルジョンであることが分かります。
一方、これは左の卵管が正常で、右の卵管が流水症です。HSGを見てみますと子宮腔が映っておりまして、こちらの卵管は非常によく通っているのです。sono-HSGでもここに内腔が映っておりまして、ここが卵管峡部でプローブのほうに向かって造影剤が流れてきますので赤く映っております。ですから、こちらの左の卵管は正常です。一方、右の卵管がどうなっているかというと、これが子宮部で、これが卵管峡部で、卵管がずっといきまして、ここで閉塞しております。閉塞した所で超音波造影剤は渦を巻いたように流れますので、こちらで見られるように真っ赤、一方向にある一定のスピードで流れればほぼ同じ輝度で同じ色に映ります。一方、こちらは詰まっている所まで行った超音波造影剤は中でぐるぐる回っておりますので、青かったり赤かったりいろいろな画像を呈しています。これだけでも大体診断はついてしまう。
さらにそれを3Dでの画像なのですが、これは随分昔に僕が行ったもので、それ以来僕はベクソンの機械を使っていないものですから少し下手のふうに撮っており、あまりいい写真ではありませんが、このようなこともできるということでご理解いただければと思います。
子宮体部超音波診断
 症状から申しあげますと不正性器出血、過多月経、それから無症状のものもございます。一方、例えば造影超音波検査、それから3次元の超音波はすべての症例で行うわけではございません。まず最初に2Dの断層像で観察して、これは何かあるなという症例に対して行うわけでございます。ですから、原子超音波でまず子宮内膜の厚みとか子宮内膜の輝度が不均一、さらに子宮内膜が多発嚢胞像を呈する。というような場合にこれは何かがあるかもしれないということでsono-HSG、それから3次元の超音波を行うことになります。
 性器出血などの異常症状がある場合や無症状であっても子宮内膜症下所見に何らかの所見がある場合には、積極的に子宮腔内病変を疑うべきです。
良性腫瘍
子宮内膜ポリープ
子宮筋腫
子宮腺筋症
悪性腫瘍
子宮癌
子宮筋腫
子宮腔内病変を疑うべき症例とは
ミューラー管
混合腫瘍
症 状
不正性器出血  過多月経
無症状
先天性異常
子宮奇形
その他の奇形
その他
Intra Uterime Devices
Crisoid aneurism
経膣超音波所見
子宮内膜が厚い
子宮内膜の輝度が不均一
子宮内膜の多発嚢胞像
 子宮内膜で特に隆起性の病変を呈するような疾患は内膜の中に埋没してしまって観察が困難なのです。怪しいなと思っても、その先がないのです。結局、それでは凝塊で内視鏡を行うかと、外来が終わるまで待ってもらうとか、そのようなことになるわけでございます。
従来の検査の限界
超音波検査 経膣走査法をもってしても得られる所見に限界がある
直視像でなく再現性に欠ける
内腔病変は内膜に埋没して観察がともに困難
子宮内視鏡 一般外来中に行うには時間がかかる
閉経後の婦人では頚管の誇大を要することがある
細胞診 結果がでるのに時間がかかる
良性疾患の見落としをおこす可能性がある

 そこで、一般外来で簡単に行うことができて、良・悪性を問わず再現性が高く、かつ非侵襲的な検査であるということで超音波検出走査方法、sonohysterographyというのが優良であるということをお示ししたいと思います。
sonohysterographyと申しますのは、子宮腔内に液体を注入しながら形質超音波走査法で腔内を描写しようという方法でございます。
 子宮の中にカテーテルで、生食または透水を注入しながら超音波で見るという非常に簡単な方法でございます。
sonohystergraphyの手技
 私どもは大体、産科病棟などで使用されている新生児用のフィーリングチューブを、外来に置いておいて使っております。これは太さ、長さ、腰の強さが適当で被験者にとっても刺激が少なく、特に未経産婦や閉経後の婦人に対しての使用にも適しております。
sonohystergraphyの器具 →クスコ・鑷子、シリンジ・生食の20cc入り
                   4フレンチと8フレンチのアトムの多用途チューブ

 腟鏡の横の所からカテーテルを腟腔内に挿入します。おなかの上にシリンジをポンと置いてしまって鑷子でつまんで入れます。そうこうしているうちに看護婦さんが来診者の横に回るというような形になっております。
 まず腟腔内に挿入して、今度、鑷子で腟鏡の真ん中からカテーテルを持ち直して子宮腔に入れます。何で真ん中から入れないかと言うと、真ん中から入れると後でクスコを抜くときに大変なのです。「大体、sonohystergraphyが上手くいかないな」と言ってるのは、「大体、クスコを抜くときに抜けちゃうんだよな」ということもよくあったのですけれども、何のことはない、横から入れれば簡単だということになるわけでございます。それで、子宮腔に挿入して、プローブを腟腔内に挿入して、生食を看護婦さんに注入してもらって、観察を行っている。
正常子宮腔を観察してみました。これが胞期の中期で、子宮内膜がまだ薄うございます。sonohysteres graphyを行ってやりますと子宮腔が拡張して子宮内膜が確認できます。月経直後ですからまだ内膜が少しガサガサしています。黄体期中期になりますと、子宮内膜が高輝度均一で非常に肥厚してまいります。sonohystergraphyを行ってやりますと、子宮内膜の表面は非常に平滑であることがわかります。
sonohystergraphyの抵抗としたTVUSによる子宮腔内病変の所見
 実際に何をポイントにするのが一番いいかといいますと、やはり子宮内膜の厚さなのです。やはり子宮内膜が厚いものはおかしい。特に閉経期間によって子宮内膜がどんどん薄くなってまいりますけれども、それにもかかわらず子宮内膜が厚いという症例は大概何かあります。
子宮腔の形態に変化をおよぼす全ての疾患を適応とした
子宮内膜ポリープ
(単発性、多発性)
 内膜の肥厚、内膜像の中の類円形高輝度領域混合型内膜像、嚢胞性内膜像などを認める
子宮筋腫
(筋層内、粘膜下)
 内膜像の中または近傍に、不規則な腫瘤様エコーが存在し、しばしば広報陰影を伴う
子宮内膜癌・
その他の子宮筋腫
 肥厚した内膜像が、高輝度または混合型に描写される(ときに辺縁の不明瞭で血流に富む腫瘤像を認める)
子宮奇形  内膜像が2つ確認されるか、左右に分かれる
子宮内異物  子宮中央部の規則的または不規則に並ぶ高輝度領域
その他、臨床的に子宮腔病変が疑われる症例も適応となりうる
子宮内膜ポリープの症例ですが、これはsonohysteres graphyを行う前です。もう子宮内膜は、これをパッと見たときに、これは分泌期中期の内膜像かなと思ったのですが、この辺にどうも輝度の低い部分があったり、何だか少し普通の内膜より輝度が高すぎるような気がするということでsonohysteres graphyを行ってやりますと、表面平滑な類円形の周囲を認めてポリープであることが分かります。さらに環状断面で見ますと、これは子宮前屈ですから、アウスで前屈の子宮ですからポリープは子宮の左斜め前方から突出していることが分かります。
粘膜下筋腫ですけれども、通常の2Dの画像ですとこれは筋腫だろうということは分かるわけですが、子宮腔内の前壁岸にあるのか後壁岸にあるのか、またどのぐらい突出しているのか分かりません。ところがsonohysteres graphyを行ってやりますと、子宮の後壁の内部膜の中に埋没しているのが分かります。ほとんど内膜の中にあるのが分かります。環状断面で見てもやはり子宮筋腫が子宮内膜に広汎しているのが分かります。
子宮奇形の症例ですが、これは2Dの画像でも、環状断面でも分かるのですが、内膜像が2つあって子宮奇形だろうということが分かる。sonohysteres graphyをやってみますと子宮像が2つ映りますから、これはもう間違いないなということが分かります。
その子宮腔内病変ではどれぐらいあるかというのがこのスライドでございます。これは私が日本でおりましたところの初診の外来です。これは妊娠以外の婦人の患者全員です。私のおりました第2病院というのは、いわゆる大学病院と言うよりもどちらかと言うと地域の病院という性格が強うございまして、一般の中核病院というようにお考えいただければいいと思います。これは妊娠以外ですので、ガンジタの患者もいます。もう何の患者も全部含めた妊娠以外全部です。全部の患者の中で15%いるのです。「そりゃー、先生、いくら言い訳しても先生の所はしょせん大学病院なんだろう」と言われてしまうので、「いや、先生、照会物はそれでも15%ぐらいで大したことないのですよ」と申しあげても、なかなかそれは駄目だということで悔しいので、それでは、一般の検診センターでどうなのだ。今、僕は、藤田に行ってから週1回藤田関係の検診センターがありまして、そこで無作為と言いますか僕の外来だけは内診しないのです。本当はいけないのですけれども、内診しないで超音波だけで検診を行てみると。それでは、行ったらどうなるかというのでやってみたらこの通りです。8%いるのです。ですから、非常に子宮腔内病変というのは頻度が高いということが分かります。
sonohystergraphyの意義
1.子宮腔内病変の検出
2.病変と子宮腔および子宮筋層との関係の評価
3.子宮腔の形態の評価
4.ドプラ検査での血流検出部位の同定
5.3次元超音波検査への応用
6.内視鏡下手術(子宮鏡,腹腔鏡)のガイド
7.informed consentを行うための視覚的説得力
 不正性器出血、過多月経、貧血などの証拠がある場合には血漿超音波検査によるスクリーニングを行うとよいと考えられます。さらに血漿超音波検査で子宮内腔筋房に腫瘤像を認める場合にはもとより無症状であっても子宮内膜が厚い、輝度が不均一、なおかつ多発嚢胞像などの所見が認められた場合にはsonohysteres graphy(SHG)を行って潜在性の子宮内膜病変の発見に務めるといいと思います。これによって、将来、症候を呈することが予測される子宮腔内に病変を有する疾患を早期に発見することも可能です。
 2Dの画像でかつsonohysteres graphyを組み合わせればかなり綺麗な画像が得られるわけですが、それでも2Dの画像ですと観察対象が大きいときに走査範囲に限界があります。さらに単一の単相面では全体像の把握に説得力を欠きます。さらに意図する断面像での描写が困難な場合があります。例えば前額断面などを得ることはほとんど不可能に近うございます。さらに立体的位置関係の把握も頭の中にイメージすることしかできません。
三次元表示の臨床
それでは3次元の超音波では子宮はどのように見えるかと。通常はそこにあるMSCで子宮の前額断面図を出してみました。もちろん我々は今までにもう大体断層像で見て、それで特に不自由ということはないわけですが、ただ前額断面図のほうが見えると思いますので、まるで子宮卵管造影をやっているようで、これはなかなかまた新しい視点が得られるのです。
これは子宮内膜ポリーブの症例ですが、子宮の縦断像で子宮内膜があって、ここに類円形の高輝度領域があり、ポリーブかなということで前額断面で見て、少し弓状子宮っぽいですが、この辺にポリーブがあるのかなということが推測されます。
これは粘膜下筋腫の症例で、sonohysteres graphyをやって見ております。子宮の後壁側に妙な団子が分かります。3Dで見てやりますと筋腫がここにあるなというのが前額断面像で把握できるわけでございます。
これは子宮の中に筋腫があるというのは分かったわけですが、子宮腔に影響を与えているかどうかということがなかなか2Dの画像だけでは不可能です。そこで前額断面で見てみますと、子宮の右側壁に少し石灰化を伴うような筋腫があって子宮腔の形態にはまったく影響を与えていないことが分かります。
これは子宮奇形、中核子宮の症例です。子宮内膜像は、これが子宮核の所でここに中核が分かり、中核の程度まで綺麗に測ることができます。
双角双頚子宮の症例です。3Dで見てやりますと、子宮頚部から最後まで完全に2つに分かれているのが分かります。これはもう大体初診の段階でポンと見れば分かってしまいます。
ベクソンの再構築法で見た画像ですが、子宮腔が完全に2つに分かれております。
子宮頚部のほうは先ほどの画像であまり綺麗に映っていなかったので、頚部だけに絞って見てみますと、頚管腺がこのように2本づつ映っておりまして頚部まで完全に2つに分かれていることが分かります。
これはIUDの形態異常パス1以上です。通常は2Dの超音波ですとリングが入っていても入っているなと。FD1だったらまだいいのですけれど、このようなループなんかですと綺麗に入っているかどうかは本当に再現性の高い画像で現すことはなかなか難しいのです。これで3Dで少し透かしたような画像を作って見てやりますと、ループの全体像が見えてきます。この全体像を見てやりますと、これは大体子宮の環状断面で見ておりますので普通ループでしたらこのように映って調べている。ところがどのように考えてもこれは形がおかしい。さらにこの輪のこちら側に何か先端が出ているように映っております。これは形態異常になっているなということで抜いてやったところ、やはりもう曲がってしまっているのです。曲がってしまって、実際は多分このループの中にこれが下からこのように入り込んでいたのだと思うのです。ですから、このような形態異常もなかなか綺麗な画像で得られます
これはFD1の一異常です。初診時に検診で来られて「あら、あなたIUDを入れているでしょう」と言ったら、「まだ1年ぐらいしか経っていないのですけど」とおっしゃるので、ただ、位置がずれているのが分かります。こちらが内子宮口でこちらが子宮頚ですので位置がずれているということは分かります。これを3Dで見てやりますと前額断面像で位置が下向していて、さらに今でも少し左右にローテーションしていることも分かります。これは別にこれで見なくても2Dで見ても分かるのですが、それで入れ直したのです。入れ直して、1カ月後に患者さんが病院に来られて、前回下がっていたので一応見ておくかということで、通常の2Dの画像度で見ますとそこそこ入っているかなと思っていたのです。ところが3Dで見てやると、少し切れていて申し訳ないですが、前額断面像でここが子宮で肉がもうこの段階で下がってしまっているのです。ですから、通常の2Dの画像で見ただけではどうもこれを見逃す可能性があるのではないかということで、このようなことにも使って見ると非常にいいのではいかと。この人は結局このときにもう抜いてしまいまして、その後、ループが本当は打てないのですけれど、何か倉庫から見つけてきてループを入れ直したらそのまま調子がいいのです。
これは変性の子宮筋腫なのですが女性だとザルコームかもしれないと思ったもので、まずそのカラードップラーで血流像を見てみました。特に子宮筋腫が変性を起こしますと比較的血流が減るものだというように我々は考えておりました。血流を見てみますと思ったより血流があって、これはザルコームかなと思ったのです。それで、さらに超音波造影剤を静注しまして観察してみました。そのようにしてみますと、変性子宮筋腫であるにもかかわらずものすごい血流なのです。これはもうもしかしたらザルコームかもしれないなと思ってオペをしたら、結局はただの変性だったのです。従来、子宮筋腫というのは比較的血流に乏しいものだと臨床的にはそのように考えられてきましたけれども、どうも思ったよりそうではない。さらに、再構築法で3Dのパワードップラー法で見てやりますと、腫瘍内の血流が非常に立体的に観察することができます。それで、いない所で文句を言ってはいけないのですけれども、例えばクロアチアのクーリャック先生などは、このような血管構築を3Dで見るとその腫瘍のキャラクターまで診断が可能だとおっしゃっているのですけれども、現段階では本当どうかというのは少し疑問です。ですから、これが直接臨床的にどのように繋がるのかということはこれからの課題かもしれません。
子宮腔内病変の3次元画像を作製するには

病変を液体でエンハンスする必要がある

ソノヒステログラフィー下3次元超音波断層法(SHG−3D)が有用
カラー2で手で打って作った3次元のポリープの画像でございます。2Dで見てやりますと、子宮内腔に類円形の高輝度領域があって、ポリープかなと思うのです。sonohysteres graphyをやってみますとポリープらしき表面平滑な腫瘤像を認め3Dでやってみますと、子宮でのやや後壁側からポリーブが突出しているのが分かります。ヒステロファイバーでチェックして、アウスして、取って、病変を確認しております。
この症例は28歳で軽度の貧血、それで卵膜を見てみると非常に厚いです。1.5cmぐらい。輝度の高い部分と低い部分が何か混在して混合型の内膜像を呈しております。sonohysteres graphyをやってみますと非常に子宮壁正面から多発性のポリープがあるのがわかります。3Dで見てみますと子宮壁前面から出ていることが分かります。ヒステロファイバーでもその所見が得られ病変も確認しております。この症例はちなみに実際にはデルモイドということで紹介されて来た患者さんで、実際にデルモイドはあるのですけれども、本当のことを言えば軽度の貧血がありまして貧血の原因が分からないと言っていたのですが、実はどうもこのマスクエンドメタルポリープのせいだということでアウスしたらなおってしまいました。
これは少しミゼラブルなのですが、28歳の未経妊婦です。月経過多と不正性器出血で病院にいらっしゃいました。子宮内膜像を見てみますと2.5cmぐらいあるのです。輝度の高い部分と低い部分が5mmぐらいあって、sonohysteresを行いましたところ非常に不正なパピアリーな腫瘍で、3Dでやってみますと非常にパピアリーな腫瘍であることが分かりました。これはもう内膜癌だということで、結局はホルモン療法で保存的に治療していただいております。ファイバーで確認して病変でも確認しております。
これはcarcino sancomaです。2Dのsonohysteres graphyを行ってやりますと、子宮腔内にしても大型の比較的ごつごつした腫瘤を認めます。輝度が高い部分と低い部分が混在して非常に変成が強いことが分かります。となると、何か非上皮性の腫瘤が疑わしいのです。3Dのsonohysteres graphyをやってやりましても、これは手で打って作った3Dですけれども、やはり肉塊状の腫瘤を認めます。摘出した子宮ですが、やはりいかにも発肉性のcarcino sancomaです。
やはり血流像を見てやりますと、血流には比較的乏しいです。非常に変成が強いのです。レボリストを静注してやって30秒後の画像ですけれども、やはり血流があり、これも悪性は間違いないということになったわけでございます。
これは再構築法です。ベクソンの機械で作った3次元のポリープの画像でございます。子宮前額断面のポリーブで子宮の左卵管辺りから突出していることが分かりました。さらに、再構築法ですともう自由な画面で切れてしまいますので、もうこれなんかは環状断面です。相当3D画像ですけれども、内視鏡で見たような画像が得られます。これは相当前額断面の画像でこのように3Dが出てまいります。
MSCで3Dのsonohysteres graphyを行った画像です。2Dの画像ですと、この辺にポリープがあるかなというのが分かるのです。3Dのいわゆる前額断面で見ると、ここにポリープがあるかなということが分かるわけですが、とてもこの画像で、「ほら、やはり3Dでよく分かるだろう」とは申しあげられません。そこでsonohysteres graphyを行いながら3Dをやってやりますと、子宮の右側壁から突出するポイントが非常に綺麗に描写されてまいります。これは子宮を縦断面相当の3D画像ですが、やはり横から見てもポリープであることがよく分かります。
これはこの2Dの画像ですと、これは初め正常だと思ってsonohysteres graphyを行うのを止めようかと思ったのですが、ただどうもお年の割には少し内膜が厚いし、少し輝度が高い部分と低い部分があるし、まあいいやと思って、比較的患者さんが混んでいなかったものですから、それではsonohysteres graphyを行ってやれといって行ってみたら、endmetrial polyopなのです。3Dのsonohysteres graphyで行ってみますと、ポリープがぼこぼこ周りから出てくるのが分かります。これも結果的にはアウスをいたしました。
子宮粘膜下検診です。筋腫があって3Dの前額断面で見てやりますと、これはレトロですので左右逆になっておりますが、やや少し患者さんの左より奥にあることが分かりますけれど、子宮腔内との関係はこれだけでは分かりません。sonohysteres graphyを行ってやると後壁から出てくるのが分かりますし、sonohysteres graphyの3Dで行ってやりますと、失礼、こちらが右ですから右の卵管核の所から内膜に胞埋された粘膜下筋腫があるのがわかります。
粘膜下筋腫の症例ですが、これを2Dの縦断面像では筋腫と内腔との関係は分かりません。sonohysteres graphyを行ってやりますと、子宮壁から出ていることが分かります。さらにsonohysteres graphy化の3Dを行ってやりますと、子宮底部から発生している粘膜下筋腫が非常に便利に探せるわけです。
これも単純性の内膜増殖症の症例すけれども、輝度の高い部分と低い部分が混在して混合型内膜像です。sonohysteres graphyを行ってやりまして3Dを行ってやりますと、もう内腔前面から出ていることが分かります。これはアウスをした内膜像ですけれども。このような具合に綺麗に描写されるわけでございます。
これは脱落膜の初産の症例症例なのです。別にこれはアウス後1カ月経って、他でアウスされて、不正出血が続くということで来院されていたのですが、脱落膜罹患だろうなと思ったのですが、せっかく来たので行ってみたらこのように脱落膜がこの辺に罹患しているのが分かります。これまでのポリープ、それから病部とは異なって何か引きちぎれたような画像を呈することから、やはりこれは脱落膜罹患なんかの特長かなと思いますけど、これは別にこうしなくては分からないというわけではございません。
sonohystergraphy
潜在的病変の発見
視覚的説得力   解剖学的位置関係の把握
3D uitrasonography
 不正出血、機能性不妊、婦人科検診、閉経期以降の女性の他、いろいろな症例について経腟超音波検査を行うべきであろうと考えております。子宮内膜の異常所見の奇胞・過嚢胞病の内膜、不均一な混合型を認めた場合には子宮腔内腫瘤の存在を意識し、sonohysteres graphyで3D現像になる超音波、それからできればパワードップラーをやってみますと、その腫瘍のキャラクターまではある程度予測をつけることができます。
子宮超音波診断のコツとアーティファクト
sonohysterographyだったらどれぐらい外すかというお話でございます。false positivefalse negativeがございます。
false positiveの症例は、私は162例やったなかで4例ありました。不均一な黄体期の子宮内膜所見を誤読してしまったのです。黄体期の子宮内膜所見で組織異常が少しおかしかったりしますと、やはり輝度の高い部分と低い部分などがありまして、実際やってみたら何ともなかった。それから子宮側壁の内膜が割と肥厚すると折り重なってまるでポリープがあるように見えてしまうのです。このようなものは特種なのです。それから、今度は、これはやらなくてもいいだろうと思ったら実際にはあったというのは、輝度の差の少ない領域の話であり、内膜が比較的薄くて所見に乏しかったのです。
これは子宮側壁内膜の折り重なる条件を誤読したものです。これは子宮縦断面像ですけれども、ここに内膜があって、ここに何か類円形のものがあって、これはポリープだなと思ってやったら何もなかったのです。これを環状断面で見てみるといいのですが、子宮内膜が厚くなると両側でこのように逆Vの字型に少し出っ張ってくるのです。ですから、このようなものが両側にあったら、まずこれは折り重なっているだけです。ですからsonohysterographyをやる必要は無いのです。それから、不均一な黄体期内膜が折り重なっている条件を誤読してしまったのです。これは、多分、内膜が厚くなっているのです。ただ、このように皺壁を作っているだけなのです。子宮腔で染色を抜いてやりますとただの粒々です。ただ、この子宮後壁が無いのが、少し輝度が高すぎるので、これはもしかしたら進行●みたいに早かったですからあるのかもしれません。
false negativeの症例ですけれども、ここで子宮内膜が薄くてこれはいいかなと思ったのですが、実は不正性器出血が続くというので、それではやってみましょうとやってみたらポリープがあったわけです。一方、これも大丈夫かなと思ったのですが、やはり不正出血があったのです。そこでやってみたら、やはりあったと。やはり症状というのは大事みたいです。
SHGがうまくいかなくて悲しいとき
困る:丁寧にムンテラしたら患者に拒否された
    カーテーテルがうまく入らない
    生理的食塩水がもれて子宮腔が拡張しない
    患者が痛がって中止した
禁止:子宮収縮を誘発することはしない
    重いムンテラ 乱暴な操作 太すぎるカテーテル 深すぎる挿入深度
    速すぎる液体注入
通常の検査に準じた軽めのムンテラ
優しい処置操作を心掛ける
理想的なカテーテルの選択
カテーテルは子宮底に当たらないように
液体注入はゆっくりと行う
 造影剤使うとなったら、うちの病院では署名して患者さんの家族までサインをもらっていますけれども、sonohysterographyの場合はただ生食を入れるだけですし、痛くないので、もうあちらの方向を見てこれは何かあるので少し水を入れて見てみるのでというだけの説明をしたほうが上手くいきます。あまり丁寧にムンテラをすると、患者さんは怖がってしまう。それから、カテーテルが上手く入るのです。それから、生理的食塩水はもとより子宮腔が拡張しない。それから、患者が痛がって中止したと。いろいろな問題があるのです。
 生食が漏れてくるだろうからヒスキャスを使って行う。ヒスキャスを使うと1本3,000円いくらしますから、あのような高い物をやったら超音波はただになってしまうのでそのようなことはできませんし、かつ、ヒスキャスで漏れないように子宮腔の中にバルーンを膨らせますと患者さんが痛がるのです。生食を少し入れただけでも患者さんは痛がってしまうので、かえって綺麗に造影できません。ですから、このようなことは全部止めよう。
 ですから重いムンテラは止めよう。乱暴な操作は止める。太すぎるカテーテルは止める。あとは挿入進路も、子宮の縦断面を見て子宮腔がどれぐらいの長さか分かっていますから、子宮腔に当てない程度で、かつ内子宮口へ送るというのが、大体4cmか5cm入れたら十分なのです。あまり奥まで入れようと思うと、子宮をつつくと患者さんは痛いといいますので、なるべくそこまではしない。そのようなことを気をつけてやれば非常に高い成功率でできるのです。
考察   SHGを円滑正確に行うために
経膣超音波検査の読影力
子宮内膜像の生理的変化を知る
(texture,thiekness,movement)
子宮内膜像全体の形態を観察する
子宮膣内病変の典型、非典型像を知る
informed consent

造影検査といえども非常に安全であり
ムンテラは簡単かつ短時間に
SHGの技術的背景

優しい処置操作
適切なカテーテルの選択
カテーテルは子宮底に当てない
液体注入は緩除に
助手の育成
経済的背景
外来診察
 保険点数は設定されていないが、材料
 は安価で、かつどこにでもある
検診事業
 超音波断層装置はほとんどの施設にある
 婦人科医ならだれでも可能な一般検査
 価格設定は自由
3次元の超音波検査でartifactが出てくるのです。2Dの超音波で2Dのsonohysterographyを行ってやると、子宮腔が綺麗だなというのが分かります。これは偶然正常例をやっているところなのです。正常例のデータが欲しかったものですから少し患者さんに頼んでやらしてもらったのです。それでここにartifactが出ているのです。これが2次元の画像ですと、これはartifactだなというのが誰でも分かるわけです。ところが3次元の画像で見てしまうと、これを上から見てしまいますからまるでポリープがあるように見えてしまうのです。このようなartifactが出てくるので、2次元の画像で出たartifacは3次元でも出てくるのだということを初めから少し考えておくとartifactに騙されないで済むのではないかなと思います。
婦人科の超音波検査について・・・産科のほうが3次元の超音波に向いている
これはそこのシネメモリを、持田のカラー2を使って手で打って作った3Dの画像です。これは顔で、これは横顔で、耳が描写されていますけれども。これは陰嚢ですが、これを3Dの画像で見てみますと非常に綺麗に下半身の状態が分かる。これは女子の外陰部でございます。
あとは輝度ですが、高い輝度だけ拾ってこようという3次元の画像を見てやりますと、骨格の状態も立体的に描写することができます。ただ、最大表示した場合の3D画像は特に静止画像ですので、大して変わらないのではないかと言われてしまうのであれなのですが、実際に動かしてみると非常に立体的に骨格の状態が分かります。
これは再構築法で最大の3Dのカードグラバードです。最大の血流の状態が非常に良く分かります。
Real time bcam tracing法を活用した経膣三次元超音波装置
妊娠初期の胎児の3次元画像ですが、28週に似ている臍帯が見えて頭部、あとはこれは躯幹で、これは上肢かもしかしたら鰓弓かもしれません。11週5日になりますと臍帯附着部が出る。臍帯がこのように出てきまして胎児は手、足が非常に綺麗に見えてまいります。14週3日になりますと、胎児は非常に肉感的になってまいりまして、ホウボウです。それから耳、肩から上肢、手の指も含みます。足も非常に綺麗に見えています。スライドをお願いします。これは初期の相対の3D画像ですが、7週4日ですとGSが2つあって絨毛膜も2つ生えて二絨毛膜性の双対であることが分かります。10週になりますと、2Dの画像で普通に2つ胎児を描写しようと思うとこの程度の輪切りの画像しか出てこないのです。ところが3次元で見てやると胎児の全体像、それからGSの子宮内での位置関係が非常によく分かっているわけです。
これは妊娠初期の子宮奇形合併妊娠ですが、子宮環状断面像です。環状断面像ですが、子宮腔が2つあって3Dの画像で見てやりますと右側、左側と2つ子宮腔があって、ここに亀裂があって胎芽が見えます。
カラー2にreal time bcam tracing法の経腟3次元プローブが付くようになりました。従来は経腟法でしか出来ませんでしたので、妊娠初期の胎児に限られておりました。けれども、最近はこの出現によって妊娠中期以降の胎児も非常に綺麗に見えるようになってまいりました。これがプローブで、従来real time bcam tracing法のプローブはございましたけれども、非常に大きくて重くて手は疲れてしまうし、患者さんは重いしという形でありましたけれども、非常にコンパクトになっております。
これが胎児顔面で、これは胎児の外陰部でございます。ここに鼻筋がありまして、これは右目、左目、鼻があって、口があり、顎があるというような形で、こちらは陰嚢、陰茎、それから臀部です。映っております。
 実際はどうするかと申しますと、左側に2Dと右側に3Dが映ってまいります。3Dプローブで通常の観察を行って、観察したい部分を操作します。ただ、プローブを置いているだけで、勝手にプローブの中の探触手は動きませんので、どんどん3Dの画像が作られてきます。3D画面に切り替えますと左に2次モード、右に3D画面が表示され、連続操作が自動的に開始されます。そうしますと、どんどん3Dの画像が皮を剥ぐように出てまいります。各操作ごとに錯綜される3D画面を観察しながら、トラックボールで同位、どこの部分を見たいのかというのを、トラックボールでごろごろ動かしながら、この辺がいいかなとか言って調節して観察します。目的のいい画像ができたなと思ったら、1回こっちへ並べていってこっちへ戻ってきたところでプリーズボタンを押しますとこの前の画像が出てきます。それでゲインとブライトで調節して画像を調整します。
その他の症例ですけれども、頭部の3Dで、まるでこれは眉毛、これは目で、鼻で、キスをしているような赤ん坊。それから、これは何か困ったような赤ん坊が映っております。
産科3次元超音波検査と母子関係
2nd trimestrer(セカンドトライネストデスター)での3次元超音波検査は妊娠の胎児に対する恐怖心を軽減させ
否定的な感情を減少させることにより母性の発現を促進する。

胎児を3人称から2人称へ
自分のこと認識させることに有用な援助となる
染色体異常と超音波所見
13trisomy
IUGR、全前脳胞症、水頭症、小脳低形成、小眼球症、口蓋/口唇裂、心奇形(50%)、多指症、臍帯ヘルニア、腎異型成
18trisomy
IUGR、羊水過多、単一臍帯動脈、食堂閉鎖、後頭部突出、水頭症
脈絡膜嚢胞、小顎症、耳介低位、心奇形(90%)、横隔膜ヘルニア
臍帯ヘルニア、手指の屈曲異常(overlapping finger)、手関節鉤縮
21trisomy
羊水過多(食道/十二指腸閉鎖)、心奇形、(25%/PDA,VSDが多い、ECD+TOFは本症に特有))、胎児水腫、頚部浮腫、第五指内彎
Xmonosomy
胎児水腫、頚部浮腫、頚部リンパ管腫、心奇形
 染色体異常で、染色体異常の超音波所見の中でいろいろなものがあって、それぞれ表示できるのですが、一番客観的な画像が表示しにくいのは底部の屈曲異常で、オーバーラッピングフィンガーです。
 2Dや3Dで超音波画像を撮影するのですが、なかなかうまい画像が撮れない。しかし実際に出産した後で、オーバーラッピングになっていたわけです。幸いなことに、その子は実際にはトリソビーではなくて、本当はただの骨形成不全です。骨形成不全といっても、結構ミゼラブルなのですけれども、その子は染色体異常はなかったのです。ただ、オーバーラッピングはあったという症例です。
臍帯頚部なのですけれども、2Dの画像で頚部の前がいやにどうも空いていておかしい。カラードップラーで見てみますと、アフリカの中にガラガラ蛇みたいな感じに少しなっていますが、巻いていると。カラードップラーでも血管の角度で綺麗に、3Dで見てやるとやはり頸に巻いているのが分かりますけど、これは別に3Dで見なくてもいいかなと思います。
単一臍帯動脈です。臍帯の細静脈が、臍帯静脈があって、臍帯動脈1本ずつしかない。3Dのカラードップラーで見てやりますと、流れる向きの逆方向の血管が1本ずつ巻き付いています。このようになっていたら明らかに単一臍帯動脈であることが分かります。

3次元超音波検査の意義
・産婦人科医に、骨盤内臓器の空間的診断領域を提供した
   任意の断面像/連続する断面像/立体像/体積計算/動画
・画像情報を立体的デジタル情報として活用可能とした
・医療上のクライアントに解りやすい画像を提供した
婦人科
骨盤内臓器の立体的評価
3D‐SHGを活用した
子宮腔内病変の評価
産科

胎児およびその付属物の
massとしての評価
3次元超音波検査の展望と課題  多角的超音波検査
multiple ultrasonography


 仮想現実化した人体
virtual reality of the human body


 仮想現実環境を利用して行う診断
navigation diagnosis
study 基礎および臨床研究の奨励
technology 画像Qualityの向上
リアルタイム表示の実現
器機操作の簡便化
走査法の多様化
education 教育システムの確立
用語の検討と統一
economy 装置の普及
価格対価の向上
 このように2D、3D、それからドップラー、さらに造影超音波。このような多角的超音波検査を行うことは、実は私たちの体の仮想芸術化したバーチャルリアルティの人体を機械の中で作り上げて、このような環境を利用して行う診断だというように21世紀は変わってくるのではないかというように展望が得られます。
質疑応答
司会 それでは、少しご質問、何かありませんか。
質問  説得力のあるお話をありがとうございました。2点ほどお聞きしたいのですけれど、sonohysteres graphyの場合の操舵のやり方をもう1回具体的に教えて欲しいのですけれど。クスコで開いて脊椎用チューブを入れますよね。横から入れて、入った時点でクスコを抜いて、経腟を入れるのですよね。
チューブはそのまま入ったままでずっと見ているわけですよね。
関谷  そうです。クスコをかけまして、看護婦さんからもらいます。鑷子で摘んで、今度は横から子宮奥内に出ている膣腔内にまず入れる。入れた段階で鑷子を1回外して、中から1回持ち替えて子宮腔内にチューブを入れます。大体4〜5cm入ったところで、鑷子で持ったままクスコを外すのです。抜けないように。それで鑷子も外してしまってプローブをそのままにするのです。
質問  針麻を注入していて栄養チューブが抜けてくることは無いのですか。
関谷  まず、ありません。大丈夫です。まず、抜けません。ただ、偶然中でプローブがチューブを引っかけたとかいうことの場合は偶にあります。ですが、その辺は、あまりアームが入っていると駄目ですけれども、大体はいけます。ほとんど抜けません。
質問  ぜひ試してみようかなと思います。
関谷  あと、いつも問題になりますのが、そんなに時間がかかることは忙しいのにやってられないよといつも言われるのですけれども、5分はかからないです。もう、すぐの段階でこれはおかしいとなった段階で看護婦さんに用意をしておいてと言って入口にすぐに用意ができてしまいます。
質問  さきほどあまり痛がらないとおっしゃっいましたけど、確かにそれほど痛がったたことはないですか。
関谷  痛がりません。例えばヒスキャスを入れてバルーンを膨らませるともう確実に痛がるのです。逆に「先生、そんな細いやつを入れたら漏れないですか」と言われるのですけど、逆に言えば漏れるからいいのです。どちらかと言うと経産婦さんとか性成熟期の女性なんかですと、できたら多ショット目の、ですから6フレンチとか8フレンチぐらいを使っておけば、ちょうど血管粘液もありますしほとんど漏れてきません。漏れてきたら漏れてきたで構わないのです。かえって卵管を通って外に出ていってしまったらまずいですから、特に悪性腫瘍の方はというときには、大体、悪性腫瘍を知らない先生なんかの合宿では「外に行ったら駄目じゃないの」とよく言われるのですけれど、まず、ゆっくりのスピードで入れていて入ることはありません。あと、内視鏡の検査で大体70cmぐらいのところから垂らすやつはまず●内には立てないです。一応スタディと約束としては●、大丈夫です。あと、もしどうもこれでは入りにくいなというときは、プローブを頚管のところに少し押し付けてみるのです。そうすると少し潰れて、子宮腔内には少し広がりやすい。圧が上がりやすいのです。ですから、そうするときは少しプローブをずらして、頚管というか子宮峡部の辺りのところをプローブで少し押さえて、看護婦さんに2〜3●いってきてごらんというと●。
質問  あと、絶えず見る場合に、動くと画像が3Dとなりますよね。大体、静止は何分ぐらい静止している状態だったら
持田 スキャンは2秒、4秒です。
関谷  あと、もう一つえらく遅いのがあります。
持田 6秒というのがあります。
関谷  大体5秒ぐらいおとなしくしていてくれれば。
質問 ぜったい綺麗な画像になります。
関谷  はい。あとは妖精ちゃん。綺麗に出てくる。ここにあるだろうです。
質問 子宮壁が傷ついていたらどうしようもないと。
関谷  そうなのです。胎芽ががばーと壊れたら、めげちゃうのです。
質問 分かりました。ありがとうございました。
関谷 根気がいるかもしれません。
質問 ニドロを利用して造影剤の代わりに卵管通過があったかどうかどのような感じでしょうか。
関谷  単純な生食とかそのようなものですか?
可能だと思います。可能ですけれども、実際、例えばヒスキャスを入れてって、不可能ではないです。確かに、誰だって溜まってくればこれは戻ってくることは確実なわけですし、卵管流水症とか、流水症はまずいでしょうけれども、母体の離塞なんかでしたら、流水症みたいにぶーんと傾きますから、判断をすることは可能です。あと、もしレボビストが高いと。3割負担でも3000円いくらしますから。レボビストが高いのであれば、あとは生食●ですね。それも生食ではなくてサブビスのほうがいいかな。しゃかしゃか切って入れてやると明日使えるかもしれないですけど、そんなことにシェーリングを●。だから、もし、僕がOKをするのであれば、スクリーニングではいいかなという気がしますね。例えば近所に大きい病院があっていつもそこに卵管造影を送っていて、いつもそれでやってくれるのだと言えばそれはそれですけれども、それをオフィスでやっていたら、取りあえず何か例えばクラミジアの既往があるとか、多くの既往があるという症例ではなくて、いわゆる一般の人のスクリーニングとしてやるのだというとOKでいいのではないかというところでのスクリーニングかな。生食で振ってやる手もあるかもしれません。
質問 sonohysteres graphyの禁忌はありますでしょうか。例えば炎症があるとか、出血が多いとか。
関谷  先生がおっしゃるように、まずその時期的なものから言いますと、あまり月経に近い時期は黄体期の末期はいいと思うのです。月経直後とか、例えばポリーブがあっても、ポリープが実際にその段階に移りましてもあまり良くないだろう。どちらかと言うと、子宮収縮が無い時期、生理的な子宮筋層の収縮のない時期、ですからエストロゲン優位のときよりもプロデスク優位のときのほうが内腔が広がりやすいです。ですから、増殖期の末期ぐらいから黄体期、黄体期のほうがいいかもしれません。子宮内膜が厚くなっていますし、より綺麗に復活しています。あとはその出血しているときはどうかといいますと原則、内膜がもし厚ければ、出血して内膜が比較的薄い場合はやってもあまり広がりませんし、情報が得られないという意味から、もちろん感染を起こすといけませんので、刺激を加えないという意味ではやらないほうがいいのかもしれません。ただ、厚くて出血がある場合にはやはり診断を先につけてしまったほうがいいです。yってしまいます。あと、今度、炎症の問題なんですが、やはりぱっと見て炎症性の疾患がありそうな症状、もしくはそのような症状を呈している場合には、やはりそちらの治療を成功さしたほうがいいです。ただ、全然私は分泌検査をしないと、sonohysteres graphyをやらないというのは、建前としてはおっしゃる先生がいるのは非常に分かるのですけれど……。
質問  先ほども少しお話出ましたけれども、要するにsonohysteres graphyで、生食を注入したときに、腹腔内には漏れるのでしょうか。
関谷  腹腔には漏れないと思います。
質問  要するに悪性腫瘍を疑って、あるいは何らかの病変があるときにはそれをやることが果たして本当にいいのかどうかということで躊躇することはございませんでしたか。
関谷  例えばいかにも悪性腫瘍が疑わしいという場合、僕はデータを集めるためにやりますけれども、悪性腫瘍がいかにも疑わしくて内膜がこれほど分厚いし、中はドップラーで見れば血流だらけとなれば、やらないのも手かなと思います。
質問  もっともこのようなことを言っていますけれども、考えたら、システム・スコーピオンをやるときもキソラをがんがん入れていたら変ですから、そのようなことからすれば……
関谷  実際のところを言えば内視鏡の人よりは罪は少ないかなという気がしますけれど。あと、スタディとしましては大阪大学が昔に内視鏡のところで出したペーパーなのですけれども、70cmの高さから子宮鏡を見るために自然落下で落とした圧でその直後に腹を開けて●なのですけれども、出ているか出ていないかチェックをしたのです。そうしたら1例も出ていなかったのです。ということなので、まず大丈夫です。少なくともヒスキャスを使って強引に膨らまそうということでやったら駄目だと思うのです。ですから、頚管医療の細いチューブを使って、漏れるなら漏れてというぐらいのつもりでやるなら、まず大丈夫です。
質問  膜腔内にいくよりも、むしろこちらに漏れてくると。
それと、3Dでなかなかそのタイルの表情を上手く取ることが非常に難しい、どうしても頭が切れた、そして、それが一つのオリエンテーションを付けないとなかなかその難しいというのは私の我説な責務だと思うのですけれども、何かいい方法がありませんでしょうか。
関谷  僕もはっきり言うと根性と根気だけなのです。もちろん上手く撮れた症例だけを出しているので、全部このように見えるかというわけにはいかないです。見えないのですけれども、ただ、駄目なら駄目なりに、例えばそのへんのパンフレットみたいに、ぜひ私はやって欲しいだの、院長がどうしてもやってやってくれだたの、僕の知りあいだからなんて言われると、何とか取らざるを得ないという感じになるので、そのようなときに自分がどのように工夫をしているかと言いますと、まず駄目もとでもやってみるというのが、これ駄目だなと思って諦めないこと。あとはどうしても撮りたいとき、例えば、まず最初に顔を見に行くではないですか。顔を見に行って駄目だったらすぐ諦めて下半身に走ることです。下半身を見ているうちにプローブでみな圧迫しますので、羊水が顔のほうに来るのではないかと思います。それで顔をやっているうちに圧迫するものですから羊水は上のほうに行くわけです。下を見たらOKに見えたと。その辺でお茶を濁しておいて、またこのように見ているうちに、また羊水が顔のほうに来ますからそうしたら今度落ち着いたら顔かなというようにやっているのです。結構、圧迫されるだけで羊水があっちこっちに動きます。これぐらいで少しは打率が上がるのではないかなというような気がします。ただ、根気かもしれません。
あとは赤ちゃんが胎動していい位置に来るのをいろいろやりながら待つということになると違いますかね。
質問  タウンページか何かで出てくるほど本当に綺麗にはなかなかいかないものだなというのが実感でございます。
関谷  おっしゃる通りです。実は僕が遅くて子供がまだあの調子ですから、実はうちの子供の3Dの写真が一枚もないのです。うちはどうも羊水が少なかったものですから一つもいい写真が撮れなかった。その辺を察していただければなと。
一同 先生どうもありがとうございました。