子供のアザ治療について
産婦人科とメディカルエステとの連携

城北病院 形成外科  岩城 佳津美 先生 
形成外科の中でも、主にシミやアザなどのレーザー治療をライフワークとしております。形成外科ではありますが、できるだけメスを使わずに少ない侵襲で治療を行うことを心がけております。本日は子供のアザなどを中心にお話したいと思います。のちほど、城北病院の看護師・ツツミから産婦人科におけるメディカルエステについてもお話いたします。
子供にみられるあざ
◆赤あざ・・・単純性血管種、苺状血管種
◆青あざ・・・太田母斑、異所性蒙古斑
◆茶あざ・・・扁平母斑
◆黒あざ・・・色素性母斑

レーザーとは?
Light Amplifcation by Stimulacd Emission of Radiabon

白熱燈電球 レーザー光
様々な波長の光が様々な方向へ
向かって放射されている。
単一波長の誘導し増幅して放射されている。
ーLASERー
 ・1960年 人工ルビーを使用しレーザー発振に成功(Theodore Maiman)
 ・1968年 アルゴンレーザーを使用した単純性血管種の治療(Solmon)
<レーザー光の作用>
 ・光温熱作用・・・熱を発する
 ・光化学作用・・・変性などの化学反応を起こす
 ・光音響反応・・・衝撃波を発する
1983年・・・基本理論 Selective Photothermolysis(Anderson)

Selective Photothermolysis について

@適切な波長の選択 <主なレーザーの種類>
・ダイ(色素)レーザー・・・585〜595nm
・ルビーレーザー・・・694nm
・アレキサンドライトレーザー・・・755nm
・ヤグレーザー・・・1064nm
・CO2レーザー・・・10600nm
A適切な照射時間(パルス幅)の選択
    ↓
 Thermal relaxation time

B適切な照射エネルギー
酸化ヘモグロビン、メラニン、
コラーゲンの分光吸収曲線

レーザー照射による症例

Vbeam(CANDELA)
当院で使用機種
 以前のものより、波長が少し長くなり、より深くまでレーザーが到達するようになった。

<レーザー治療のターゲット>
 ・赤あざ・・・オキシヘモグロビン
     
・単純性血管種・・・
 額やうなじにあるアザの場合、幼児期に消えてしまうタイプのものもあるが、通常はレーザー治療が必要。
治療時期は、早ければ早いほど効果がみられる。
・苺状血管種・・・
 潰瘍形成してしまったものでも、潰瘍部に照射することで、治療効果がみられる。
スタージ・ウェーバー症候群
 眼周囲の広範囲の単純性血管種⇒脳内石灰化(てんかん)、緑内障の合併
青あざ・・・メラニン色素
     
・太田母斑・・・
 早期治療の有用性
 @回数が少なくて済む
 A面積が小さい
 B治療期間が短くて済む
 C日焼けしていることが少ない
・異所性蒙古班・・・
 色の濃いものは大人になっても残る可能性があるので、レーザー治療の対象となる
茶あざ・・・メラニン色素 ・扁平母斑(茶あざ)・・・
 一回の照射で消えてしまう場合もあるが、非常に再発の多いあざなので、広い範囲の場合はテスト照射をおこなって様子をみる。
 レチノイン酸の外用で薄くなることもある。
黒あざ・・・メラニン色素 ・黒あざ(色素性母斑)
 ・大きなもの・・・巨大色素性母斑⇒悪性化の心配??
 ・小さいもの・・・黒子(ホクロ)
 ・毛の生えたもの・・・有毛性色素性母斑
色素性母斑の治療は、切除が第一選択と考えている。
メディカルエステとは・・・
 ・医師の指導のもとに
 ・治療を補助する目的で
 ・スキントリートメントを行う(エスティックの事です。)

<肝班>
 ・女性ホルモンが関係している
 ・ストレス
 ・紫外線
 ・擦りすぎなどの刺激
 ・新陳代謝の低下  過ったスキンケアー

<共通項>
 ・妊娠による女性ホルモンの影響
 ・出産の高年齢化(皮膚の新陳代謝の低下)
 ・ストレス・寝不足
 ・ノーメイク・過ったマッサージ
 ・育児中の紫外線量
子供時代からの過った皮膚に対する認識
良かれと思ってやってきたスキンケアーでさらにしみを濃くしていた。

<エステが提供できるサービス>
@母親教室でのスキンケアーのお話
健やかな肌を保つ為の母子ともに通じる基本的なスキンケアーについてのお話

<スキンケアーの基本>
 ・清潔に保つ
 ・様々な刺激から守る
 ・しっとりした状態に保ちバリアー機能を壊さない
これらの具体的な方法
A入院中のリラクセーションの提供
 ・癒し・リフレッシュ効果
 ・身体的な症状の緩和
 ・精神的安定
B育児支援
 ・カウンセリング効果
(スキンシップ・個室・ゆったりした時間・眼を閉じる・視線を合わさないくても良い)
 ・疲れたときの駆け込み寺
(いつでも利用できる・希望の場合託児あり)
C女性としての美しさ
 ・お肌と心を潤す時間
 ・QOLを高める

<エステが提供できるサービス>
@スキンケアーの指導
A入院中のリラクセーションの提供
B退院後の育児支援・カウンセリング効果
Cスキンケアーの相談所
Dシミなどの治療の場
      
質疑応答
司 会 なにかご質問はございませんか?
質 問 産婦人科で行うので心配なのですが、医療的な問題でクレームがくることはありますか?
岩 城 専門知識をもった医師が行えば、まず重篤な問題は起きないかと思います。
ツツミ 補足させていただきますと、一般的なエステが本当に皮膚に良いことをしているのか、疑問が残るところです。強く擦りすぎたりして、それが本当に肌によいことなのか。をしているかどうか疑問がありますが、お話した内容での施術にはトラブルはないです。
質 問 男性なので女性の心地よさはわからないのですが、気分がさわやかになるということは、とても大切なことだと思います。出産で1週間入院している間に、このようなサービスができれば、患者さんにとってとてもプラスになる。
ただ費用的なものが心配ですが、よいことですね。
消毒液くさい病院というイメージでなく、ラベンダーが香る心地よい空間である病院が望ましいですね。患者さんのニーズを受け入れて、エステだけでなく、いろいろなものを取り入れていかないといけないですね。
ツツミ 産婦人科医院を何軒か回ったときに、試みとしてやってみたいが場所がないという意見が多かったのですが。4年間の間に京都市内でエステを取り入れた医院が数軒あると思います。
質 問 岩城先生は形成外科ですが、レーザーの使用というのは皮膚科では、どうなのでしょうか?
岩 城 はい、皮膚科と形成とオーバーラップして行われています。
質 問 新生児のアザを皮膚科に紹介するのですが、形成外科の先生にお話をうかがうと、早期治療がいいといわれます。
岩 城 経過をみるという先生もおられますが、一番大切だと思うのは、新生児のご両親の精神的な負担を取り除いてあげるためには、早期治療が大切だと思います。
質 問 レーザーを照射するときには、麻酔は必要なのですか?
岩 城 子供さんの広範囲の照射の場合は全身麻酔で治療を行っていますが、小さな範囲の場合は三時間前に麻酔シールを貼り治療することが多いです。照射する前にはがしておこないます。
質 問 何回も照射する場合ですが、何ヶ月おきくらいに行うのですか?
岩 城 通常は三ヶ月から半年くらいです、真皮性のアザの場合ですと、効果が出るのが半年くらいですので、その結果をみて治療を進めていきます。
質 問 潰瘍性ものに照射して治療を行うということですが、ガイドラインのようなものはありますか?
岩 城 論文などはたくさん出ていますが、ガイドラインのようなものはないです。
質 問 メディカルエステの費用は、どのくらいですか?
ツツミ 病院と契約で決まるのですが、私がいっているところでは、入院中は無料。退院後はうちのメディカルエステと同じ料金となっているようです。城北病院の付属にメディカルエステというのがあるのですが、そこで行っているレーザー治療の料金でいただいているようです。退院後のレーザー治療は、産婦人科さんの収入ということです。1時間ぐらいで8000円いただいています。メディカルということで他のエステとはちがって、入会金などがないので、安心してリラックスして受けられるようです。
質 問 レーザー治療で保健が適応されるものは、どんな種類のものですか?また、老人性色素班の加療についてはどうでしょうか?
岩 城 血管腫、青あざ、茶色の扁平母斑については、保険適応となっております。黒アザの色素性母斑は、適応外です。また、老人性色素班などについても、適応外です。紫外線による老人班などは、レーザーでほぼ100%きれいにとることができます。
質 問 ご質問は??では、これで終わりにします。
配布資料について