| 「切迫早産治療の現況とその考え方」 ネットカンファレンスより 日本大学医学部 客員教授 佐藤 和雄 先生 |
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| 早産は妊娠22週から37週未満の分娩をいい、切迫早産は上記の期間に下腹痛(10分に1回以上の陣痛)、性器出血、破水などの症状に加えて、外側陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では子宮口開大、頸管展退等の進行が認められ、早産の危険が高いと考えられる状態と定義されている。本邦の周産期死亡の約70%を早産児が占める。厚生労働省「母子保健の主なる統計」によれば、2000年の早産率は5.4%で、1990年4.5%、1980年4.1%と増加傾向が認められる。わが国では周産期医療において早産がもたらす問題点は低出生体重児をはじめとする出生時の未熟性であり、在胎日数をできるだけ長く延長させ、低出生体重児の出生を未然に防止することならびに出生時の成熟度を上げることを目的とする切迫早産治療が行われている。 早産は周産期死亡の主要な原因であり、その予防対策は産科臨床上重要な課題である。従って、早産管理の上で切迫早産の薬物治療法は重要な意義を有する。現在、わが国において切迫早産の効能を有する薬剤は塩酸リトドリン(錠・注)、塩酸イソクスプリン(錠・注)、塩酸ピペリドレート(錠)があり、主に臨床的に使用されているのは塩酸リトドリンである。さらに未承認ではあるがマグネソールも用いられている。 本講演では切迫早産の疫学とその病因、さらに現在わが国で行われている早産治療の現況を最近行った塩酸リトドリンの使用に関するアンケート調査を基に米国などでの使用法との違いを視点において述べ、その周産期医療への貢献度を周産期統計をもとに解説したい。 |