「患者満足度の科学(特に産婦人科観点から)」

TMマーケティング 前田 泉 先生
なぜ患者満足度調査なのか
医療の質評価と患者視点が求められている
医師数が
飽和へ\
健康への関心の高まり健康番組!!
 自己負担の
/増加
Infomed Consent→ 医療の質を求める声
患者中心・視点の医療
←情報公開
医療事故報道の
増加/

書籍・雑誌「医者がすすめる専門病院」
日本医療機能評価
病院の検索Page
\Internetによる
 医療情報
医療経営にマネジメントが求められている
理事長要件の緩和\ 医療分野へ株式会社の参入謹論
/診療報酬のマイナス改定
倒産病院の増加 → 医療経営の効率化を求める声 ←自由診療枠の拡大
Management不在 /
自治体病院の9割が赤字
\保険財源の破綻
医療の質に関するOUTCOMEを客観的に評価できる方法がない!
患者満足度の構造
患者満足度に対する誤解・・・
 ・待合室、待ち時間、単純な接遇の問題?
 ・満足度は医師とは関係のないもの?
 ・患者の満足度は治ったかどうかが
 何よりも重要である?
 ・素人の主観的な判断で?
 再現性のないいい加減なもの?
 ・科学的ではない?
 ただのアンケート調査?
患者満足度は「医療」と「経営」の質を表す
コミュニケーションの質
患者満足度
┏━━━┻━━━┓
治療コンプライアンス
患者ロイヤリティ
治療効果の最大化
増患(口コミ/継続受診)
医療の質 医療経営の質
患者満足度の統計的な影響因子
総合満足度 (標準偏回帰係数)
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医師に関する
満足度(0.681)
職員や待合室等に関する満足度(0.057) 自覚症状や精神的な悩みの軽減に関する満足度(0.206)
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医師の聴く態度 分かり易い説明 受付の態度 看護師の態度 待ち時間
「待合室の清潔さ」、「イスの配置」、「診察時間の長さ」、「秘密やプライバシーの保持」、「支払った金額の適正さ」 ←統計的な有意差なし  ┏━━━┻━━━┓
自覚症状の軽減 不安や悩みの軽減
※患者の求めていることは、自覚症状の軽減ももちろんだが、不安や悩みの軽減・・・医師とのコミュニケーションを考えていることがわかる。また、実際に集計を行った結果、待ち時間の長さに不満を持つ人が多かったが、そこにばかり注目するのではなく、長く待ったが診察で医師とのコミュニケーションが十分取れていれば、なんら問題にならない。
満足度と受療行動の関係
病院を選ぶ際の情報の種類(平成11年度「受療行動調査」厚生労働省)
家族・友人・知人 74%
保健所等公共機関で聞いた 5%
広告を見た 4%
刊行物やTV・ラジオ番組を見た 2%
インターネットを見た 0%
その他 18%
不明 2%
東京都がインターネットで調査を行った結果
※日本の医療機関の広告規制が、口コミでよい医療機関をみつけるのに、役立っている。
受診中断患者のフロー図(6ヶ月以上診療を中断している患者の追跡調査)
受診中断患者
100%




急性疾患の患者
60%


病気の完治・安定
40%








不満足以外が原因
20〜30%
他院受診
20%
慢性疾患の患者
40%


他院受診
20%
診療サービスに対する不満足が原因
10〜20%
病気の完治・安定
20%
※満足度の視点から照らし合わせてみると、医師とのコミュニケーション不足が、他院受診・診療サービスに対する不満足という形で出ていた。
コミュニケーションと医療訴訟
医療訴訟と患者関係
・欧米の訴訟理由では、「仕返し」や「金銭取得」は少なく、@情報開示、A真相究明、B謝罪(誠意)、C再発防止が多い。 「医療紛争」医学書院 和田仁孝 他 2001
・コミュニケーションの稚拙さが、医療過誤訴訟につながっている可能性がある。 「メディカル・インタビュー・マニュアル」インターメディカ 福井次矢監修 2000

訴訟を防ぐ最も有効な方法のひとつは、信頼とオープン・コミュニケーションによる強固な患者との関係を確立することである。

-Obstetrician`s Prior Malpractice Experience and Patients` Satisfaction``
Gerald B.Hickson et al, JAMA,Vol272,No,20,pp1583−1587,1994
・死産や新生児の死亡した母親を対象に、医師関係とケアの満足度を確した。これらを、過去の訴訟が多い医師群と訴訟がない医師群で比較した。
・訴訟の多い医師に対しては、母親は、「急かされている」、「検査の説明ない」、「無視された」といった不満をもっていた。また、ケアに対する満足度も低い。
・訴訟されていない医師に対しては、患者ニーズの尊重(アドバイス、検査や手順の説明、出産に伴う不安の軽減)されていると感じている。
・不満の発生は、ランダムではない。コミュニケーションと患者関係のラボールに問題をもつ、過去に訴訟された医師群に多くの不満が発生していた。(但し、対象の母親は、誰も訴訟は起こしていない。)
患者満足度と患者行動のバリエーション
コミュニケーションスキルと専門知識・技能
満足度調査の実際
<患者満足度調査>サービス
・第3者の立場から患者フィードバックによる診療サービスを評価する。
・統計的なバリデーションに基づく、再現性の高い調査方法である。
・他施設との比較により、客観的な評価をする。
・コミュニケーションにより商店を当てた実際の把握により、満足度に直結する診療サービス改革策が明確になる。
・非評価者の手間は、調査票を患者に依頼するだけ→時間管理、専門サービスの委託
・医師は患者からのフィードバックにより元気になれる。
      ↓
 患者視点の医療の実際に貢献する

調査項目
・待ち時間



診療に対する満足度(PS)
・診察した時間の長さ
・看護師・受付の態度 ロイヤリティ
・自覚症状・精神的な悩みの軽減
・訴えを話せたか





コミュニケーション・
スキル
・受容的な聴く態度
・医師の説明
 ・説明の仕方
 ・わかりやすさ
・質問・相談のしやすさ
ある開業医で実施した結果
診療の態度や進め方       
1.身なりや髪型がきちんとしていた
2.化粧や口臭が気になった
3.あいさつをしてくれた
4.医師が名前を名乗った
5.はじめに「どうなさいましたか」と尋ねられた
6.うなずきながら聴いてくれた
7.こちらの訴えを要約してくれた
8.訴えに共感を示した
9.会話を続けるように促された
10.視線を合わせて話をした
11.会話をさえぎられた
12.おわりに近づいたら「ほかにありませんか」と
  確かめられた
13.医学の専門用語が多かった
14.不明
患者からのフィードバックは元気の源
・「自分の診療スタンス、態度が客観的に評価され、自信につながった。患者さんの立場からの評価で、病院の抱える問題点が浮き彫りにされた」
・「医師に対する患者の気持ちが良く分かる(自分では気が付かなかった点)どちらかといえば昔タイプ?の医師と反省している。病院に対する不安にどう対処していくか考えてみたい」
・「お蔭様である程度自信を得ました」
・「患者満足度に関する調査に参加した事が始めてであったし、もちろんこのようなデータを目にするのも初めてで、非常に参考になった」
・「弱点を知ることができた。今までのやり方で間違っていなかったということが再認識できた」
・患者の生の声であり、ネガティブ、ポジティブ療法の意見が参考になる」
・「自己判断ではなく、実際に診療をうけた側の意見としての判断が見られる」
・「患者の医院に望む内容がある程度把握できた」